2009年05月26日

タウンスケープ、歩きたくなる街並み その3

 碁盤の目のような単調な区画割りの街にとって、廉売やマーケットのように街区の中央部分を利用する方法は魅力アップの一つになります。通りからは見えない隠れた空間に何があるのか、ちょっとワクワク感をおぼえませんか?
 昔は10本以上のマーケット通りがあったそうですが、現在は、西2条南10丁目のマルヒロセンター(うまいもん通り)、西2条南8丁目藤丸向かい側の銀座センター、西1条南9丁目シネとかちピリンス劇場のあるプリンスストアー、その隣のマルマン商業協同組合しか残っていません。飲食街では西1条南8丁目近辺に八丁堀、新世界通り、いなり小路、金春街などがありますが・・・。
 今、全国的に有名な「北の屋台」は一条市場という廉売で野菜、肉、魚、惣菜などのお店が並び帯広の台所として一番賑わっていた場所でした。
 昭和61年頃(1986)、商店街魅力づくり会議が広小路・大通商店街の活性化パイロットプランを提案しました。そのコンセプトは、「大動脈に毛細血管を接合させよう」で、「大きな流れだけでは人はよどまないし、街に栄養は行き渡らない」という考え方を元に広小路の再開発計画が示されました。
 その内容は、「路地裏にポケット・スクエアを造成する」「伝統的建物のリフォーム」「中城ふみ子句碑の建設」「パーキングメーターの設置」「自転車への配慮」「通りに緑を」「福祉的配慮(バリアフリー)」などが盛り込まれています。
 
 
 この提案が、その後平成3年に策定された「商業近代化地域計画 ローリング事業」に繋がっていきます。
 メインストリートからちょっと抜け道のような細街路に足を踏み入れると、そこはまるで違った空間が広がっている。こんな情景があれば楽しいとは思いませんか?歩きたくなりますよね!
 こんな計画が検討されていた頃は、ちょうど土地バブルの絶頂期で、既存の建物を一部壊したり、土地を貸したり、提供するという雰囲気にならず、夢物語になってしましました。
 ずいぶん昔から、今日のような中心部空洞化を想定していて、その解決策として素晴らしい未来の計画がなされ、報告書という形で提案されていますが、そこで終わってしまっています。
posted by pcfact at 10:28| Comment(0) | TrackBack(0) | まちづくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。